下半もたれ式ダブルウォールダムは、堤体上流面下半をもたれ式の逆断面とすることによって、掘削量の低減、施工中の安全性向上およびコスト縮減を図れる治山ダムです。

急峻な地形に計画する治山ダムでは、上流側の根入れが深く掘削規模が大きくなる傾向になり、それによって施工中の掘削法面が崩落する危険性をともなう場合があります(右図)。
また、渓床勾配の緩和や山脚固定などのために上流側を盛土する場合は、ダム完成後の盛土施工が困難になることもあります。 下半もたれ式ダブルウォールは、堤体下半部をもたれ形状とすることによって上記のような問題を解決し、設計施工の合理化を図ることができます。特長を整理すると、以下に示すとおりです。

―― 堤体下半もたれ形状による、上流側掘削量の低減。
―― 堤体施工と同時に上流側掘削法面、および上流盛土の施工が可能。
―― 堤体下半部の施工時に上流側掘削面が押えられるので、法面崩落の危険性が減少し施工時の安全性が向上。
―― 堤体下半部の上流壁面材を割愛することによって、施工性向上とコスト縮減が可能。
―― 中詰に現地発生土を利用できるため、残土搬出・処理を大幅低減。


