中間技術再生研究所

株式会社共生 > 中間技術再生研究所 > 竹材の引抜試験結果ご報告 

竹材の引抜試験結果ご報告 

~試験結果詳細報告と土木構造物への適用~

 

8月に行った竹材の引き抜き試験結果は、我々の予想を大きく上回り、
竹材が土木構造物への利用に適している事が証明された。

 

 

1.試験結果詳細

 

試験は独立行政法人)大阪産業技術研究所において実施した。
盛土材には豊浦標準砂 (φ=38°,c=0.0kN/㎡,γ=1.535t/㎥)を使用し、
締固めた土槽内の中央に幅50㎜の燻した割竹を設置し、所定の上載圧を
載荷したのち1.0㎜/minの定速変位制御で引抜き力を加えた。
上載圧σv=30,60,90kN/㎡の3ケースにおける引抜き力Pと引抜き変位δの
関係を図-1に示す。この結果から、補強材と土との上下2面における最大
せん断応力を求め、これを摩擦係数に換算すると図-2に示すとおりとなり、
真の摩擦係数 f=tanφを大きく上回る ことが確認できた。

 

 

 

2.土木構造物への適用

 

四つ割にした幅60㎜以上の燻煙処理された竹を盛土内に敷設することによっ
て、代表的な補強土壁であるテールアルメの帯状補強材と同様の機能を有し、
盛土全体としての安定性を 高めることができることを確認できた。
特にほぼ等間隔(30~40cm)に存在 する節が、いわゆるリブの役目を果たす
ことから、大きな引抜き抵抗が得られた。

 

 

 

既存の補強材であるジオグリッドや鋼製補強材(エキスパンドメタル)と
強度およびコストを比較すると、表—1に示すとおりとなる。

 

 

 

燻煙熱処理した竹補強材はジオグリッドの約半分のコストで済む為、竹を
補強材に用いたバンブー補強土壁(図-4) やバンブーダブルウォール(図-5)
等土木構造物への利用が有効である。

 

 

 

竹材は燻煙熱処理を行うことで、耐久性を高めることができ、しかも大量に
生産加工することが可能である。その燻煙熱処理した割竹は、引張強度だけで
なく土中での引抜き抵抗力も大きく、しかも既存の補強材に比べてコスト安で
あることから、補強材に適しているといえる。
竹材を利用した補強土壁は、既存工法に比べ大幅なコスト縮減が実現できる。
これによって、竹材の利用拡大ができれば、放置竹林の整備が進むものと期待
される。