中間技術再生研究所

株式会社共生 > 中間技術再生研究所 > チサンウォール 4 壁面工のあるべき構造 

チサンウォール 4 壁面工のあるべき構造 

チサンウォール

4.壁面工のあるべき構造

 

4.1 コンクリートスキンが抱えている問題

 

 

スキンの組立てと壁面際の締固めについて、

テールアルメのマニュアルに記述されていることを抜粋しますと、

 

 

など細かく規定されており、このような制約があって細心の注意を払いながらでは、

肝心な締固めを入念に行いたくても現実的に難しいことが容易に推察されます。

 

その行き着いた先が、まさに某メーカーの掲載広告に表れています。

<日経コンストラクション2017.1.23号>裏表紙参照

 

変状が生じやすい壁面工であることを堂々と表にだし、単に連結部を少し改良しただけの

安全装置を付けたことで、事故や災害を未然に防ぐという前代未聞の説明となっています。

 

 

4.2 剛な一体壁面工と外部拘束の活用

 

 

このようにこれまでの問題を分析していくと、壁面工のあるべき構造は、

―壁際まで大型振動ローラでしっかり締固めができる

―盛土に高い拘束圧が作用する

―部分的変状が全体の変状・崩壊につながらない

―補強材取付け部の連結強度が高い

―不測の沈下や施工不良があったとしても変状を生じさせない余力を持つ

そして、組立作業はfool proofとなります。

これを要約すると、

自立安定性が高く、剛な一体壁面工

高い強度と沈下に対応できる補強材取付け部の構築

となります。

 

剛な一体壁面工の補強土壁については、

場所打ち鉄筋コンクリート壁の壁面工とジオテキスタイルを組み合わせた

RRR工法(スリーアール工法)が鉄道分野で用いられており、

東北地方太平洋沖地震の際も被害はゼロ、耐震性の高いことが実証されております。

補強システムの違いはあっても、剛な一体壁面工を目指すことでは同じといえます。

<参考資料—4>

 

補強システムは、剛な一体壁面工の特徴を活かして高い拘束補強効果が期待できる

外部拘束型を採用します。多数アンカー工法と同じ支圧抵抗力方式です。

この外部拘束型の補強メカニズムについては、多数アンカー工法だけでなく

松岡先生による<土のう>の補強原理などで、その考え方は認知されてきています。

 

また、龍岡先生の報文の中に次のような一節があります。

 

ここでは、二重壁補強土の技術用語こそ使われておりませんが、

これはまさしく、二重壁構造の力学的メカニズムの説明であり、

肯定であると受けとめることができます。