ダブルウォール

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ダブルウォール(DW)

構造

現地発生土を有効活用した鋼製砂防えん堤
 
ダブルウォールは、上下流面を構成する壁面材を多段のタイ材で連結した中に、現地発生土砂等を中詰した構造です。これは、港湾工事に用いられる二重鋼矢板壁と似た印象を受けますが、両側の壁面を天端付近においてのみタイ材で連結しているそれとは似て非なるものといっても過言ではありません。その中身は全くの補強土工法であります。補強土工法には、セメント等による改良で盛土材自体を補強する方法、盛土中に補強材を挿入する方法などいくつかの工法がありますが、ダブルウォールは多段に配置されたタイ材が壁面材を完全に拘束し、中詰土砂をまんべんなく締め付けることによって補強する、いわゆる「外部拘束(External Confinement)」タイプの補強土工法と言えます。これは多数のタイ材を設けられるという陸上施工の利点を最大限に発揮させた結果に因るものです。

そのように中詰土砂を効果的に強化できることは、見方を変えれば鋼材を100%活かした理想的な組合せを行ったことを意味します。ダブルウォールは、砂防構造物における土石と鉄によるハイブリッド構造としての最適解か、その近似解であることは間違いないと確信しています。

ダブルウォールは1983年に熊本県の人吉工事で施工されて以来1000基以上の実績を積んできました。その間、台風・豪雨・地震といった災害時の緊急対策にも数多く採用され、土石流を捕捉するなどしっかりと役目を果たして参りました。

現在、ダブルウォールは目的・機能に合わせ多様な壁面バリエーションを揃えております。またINSEM材の使用や鋼矢板打ち込み併用による掘削ミニマムを実現するなど様々な進化をしてきております。

 

 
 

特長

  • ダブルウォールの構造により、それほど中詰材の選択に気を使う必要がなく現地発生土をそのまま中詰材として使用することができる。よって、残土処理の問題がない。
  • 所要材料は鋼材が主であり経済的。また構造上鋼材重量は格段に少なくてすむため、他枠工類と比べても経済的。
  • コンクリート養生も不要で、単純工程の繰り返しのため施工が早く、工期短縮ができる。
  • 壁体自体が実質上フィルダム的な構造の自在性をもち、柔軟で地盤に対する追随性に富むため、軟弱地盤に対しても有効である。また、壁体を構成する鋼部材ユニットは自在ジョイントや鋼矢板の嵌合のように自在性のある連結方法がとられているため、ダブルウォールは壁体構築に対する多様な自在性を持つといえる。この点が、既存鋼製枠工群と大きく異なる。
  • 現地発生土を中詰しているダブルウォールダムは、一種のフィルダムといえますが、フィルダムといえば越流に弱いというのが通念。しかしダブルウォールは上下流面が鋼材で補強されているため、フィルダムでは実現しない越流を許容でき、鋼矢板セグメント壁面材の使用で越流水による中詰土の流出の心配もない。
  • 所要材料が鋼材のため資材量が削減され、大型車両の通行による地元住民へのストレス負担を軽減できる。(コンクリート堰堤の約1/10)
 
 

技術ノート

「技術ノート」より、「ダブルウォール」に関する記事をご紹介します。

 
 

施工手順

(1)基礎工
床掘り・整地のあと基礎工を施工します。
直接基礎の場合は、均しコンクリートを打設し、1段目の壁面材を設置します。
 
(1)基礎工
 
鋼矢板打込み基礎の場合は、所定の根入れ深さまで打込み、基礎部を構築します。
 
(1)基礎工
 
(2)タイ材の設置
所定の間隔にタイ材を配置し 連結金具を介してタイ材と壁面材を連結させます。タイ材はロックナットで緊張させ緩みのないように設置します。
 
(2)タイ材の設置
 
(3)中詰土の投入・まき出し・締固め
バックホウ等によって中詰材を投入し、仕上がり厚30cmとなるようにブルドーザで敷均し、振動ローラで転圧します。上下流壁面際は空洞が残らないようにランマ等の小型機械を用いて入念に中詰材を投入して締固めます。
 
(3)中詰土の投入・まき出し・締固め
 
(4)壁面材・タイ材設置と中詰工繰り返し
壁面材・タイ材設置および中詰工を繰り返し、所定の高さまで仕上げます。
 
(4)壁面材・タイ材設置と中詰工繰り返し
 
(5)完成
壁面材の天端に堤冠材を取付け、コンクリート、芝張り等で天端処理を行い完成です。
 
(5)完成
 
 
 
 

比較工法(商品)

コンクリート堰堤
 
 

ダブルウォール 施工事例


ダブルウォールは、再生可能エネルギー事業にも活用されています。 →詳細はこちら

     
 
     
 
     
 
       
 
 
 

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